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2007年4月22日

Web解析でSEOの成果を高める - SEOの罠に注意 -


検索ページ上位は、SEOのゴールではない

 SEOを導入した企業のWebマスター(Webサイトの管理者)、Webマーケティング担当者は導入後の順位だけを気にする傾向がある。検索結果の上位に表示されることで「ユーザの目に触れる機会が多くなるため」と考えるWebマスターもいれば、単に「上位に表示されて目立ちたい」という願望をもつWebマスターもいる。概してWebマスターは順位に対して非常に敏感になり、特定のキーワードにおいて1ページ目に表示されることで満足してしまうことも少なくない。つまりSEOを行う本来の目的が「順位」という見た目にも分かりやすい指標に代わってしまっているのだ。しかしSEOは順位だけを指標として用いるべきではない。

 企業の戦略にもよるが、本来SEOを行う目的は「アクセス増加」「資料請求/申し込み」などが主である。しかし前述のように、担当者は特定のキーワードにおける順位を気にしている。順位だけを追いかけたとしても、これらの目的を果たすことは非常に困難である。

ではこれらの目的を達成するためには、何に着目してSEOを導入すべきだろうか。このポイントを4つに分けたので、順番に見ていこう。


1.対象キーワードを限定していないか

 キーワードを限定するタイプのSEOは、特定のキーワードでの上位表示は期待できるものの、その他の検索クエリ(検索キーワード)に対応することは難しい。また、ユーザに対してWebサイトの一部のコンテンツしか見せることができないという大きなデメリットがある。さらに、限定したキーワードでの順位、流入数でしかサイトの状況を把握していないと、本来優良であるユーザの検索クエリを見落としてしまう可能性があり、見込み顧客を見逃すことになってしまう。では、流入したキーワードを確認するためには何をすべきであろうか。

 ここで必要となるのがWeb解析である。Web解析にてデータを解析することで、特定のキーワードに依存せず幅広くキーワードをチェックし、サイト構成に手を加えることで間口を広げ、より多くのアクセスを得ることが期待できるのだ。


2.検索結果に意図したタイトル・説明文が表示されているか

 SEOを導入したことにより上位に表示されたとしても、アクセスが一向に増えないケースもある。これは検索結果に表示されるタイトル、説明文が影響している可能性が高く、ソースコード内の「title」、「meta description」をチューニングする必要がある。ここでtitle、meta descriptionが重要になった経緯を振り返っておこう。2005年10月3日、Yahoo!は独自の検索エンジンYST(Yahoo! Search Technology)を導入した。これにより、人の手によって登録されたデータベースから検索結果を表示させる「ディレクトリ型検索エンジン」から、ロボットによってWebサイト情報を自動取得し表示させる「ロボット型検索エンジン」へと変化を遂げた。

 それ以前、つまり2005年10月2日まで、Yahoo!はYahoo!カテゴリに登録されているサイトを検索結果に表示させていた。当時、検索結果には登録内容を反映させていたためtitle、meta descriptionはそれほど意識して記述する必要はなかった(Yahoo!のみ)。しかし、ロボット型検索エンジンになったことで、単に登録内容を表示させるというパターンだけではなくなった。そこでtitle、meta descriptionが非常に重要になったのだ。

 さらにYahoo!は先日、NOYDIR(※)というYahoo!カテゴリの登録内容を検索結果画面に反映させるのを拒否するタグを公開した。titleは検索結果に表示され、meta descriptionも一定のルールに則り検索結果に表示される。仮にtitleやmeta descriptionの内容が一定であった場合、ユーザの検索した語句が含まれていないため、クリックされない可能性が高くなる。

 このことは最終的にはユーザの取りこぼしに繋がってしまう。ユーザのクリックを確認するためにはWeb解析が必要だ。またWeb解析によって、どのようなtitle、meta descriptionを設定することでクリックされやすくなるのか、さまざまな検証を行うことも可能になるのだ。

 次に検索の上位に表示されるようになったが、結果的に成果に繋がっていない場合について考えてみよう。

※Yahoo!は2007年3月よりmetaタグNOYDIRを公開。対象ページがYahoo!カテゴリに登録されている場合、検索結果のタイトル、説明文に登録内容を反映する場合がある。このNOYDIRタグは登録内容の反映を拒否する機能を持っている。つまり運営者がタイトル、説明文をコントロールすることが可能となる。


3.適切なランディングページに誘導できているか

 自社のWebサイトが検索ページで上位に表示され、クリックされるようになったが、最終的な目的である「資料請求/申し込み」には至らないというケースもあるだろう。この場合、ネックになっている原因がいくつか考えられるが、ここではそのひとつである、ランディングページ(検索結果からの飛び先ページ)にスポットを当ててみたい。

 ユーザは「情報が知りたい」、「資料が欲しい」、「商品を注文したい」などさまざまなモチベーションから検索を行う。しかし、クリックしたページ(ランディングページ)にユーザの欲している情報が掲載されていなければ、内容の確認もそこそこにWebサイトから離れてしまうだろう。

 ユーザのモチベーションとマッチするページを用意することは、ページからの離脱を防ぐとともに、コンバージョンに繋がる可能性もある。また、ランディングページとユーザの検索クエリの確認をするためには、Web解析を行い一連のつながりを確認する必要があるのだ。


4.来訪ユーザの検索クエリを分析し、次の施策に生かしているか

 SEO上、非常に重要になるのが、Webサイトに来訪したユーザの検索クエリだ。検索クエリを分析することで、どのような語句でユーザが流入しているのかが明確になるのだ。、また検索クエリを分析するにはWeb解析も行う必要がある。流入の多いキーワードに関してはコンテンツの強化を行うなどユーザの満足度を上げることにより、最終的にインターネット上でのブランディングにも繋がる可能性が高くなるのだ。

検索上位だけを追求するのは自己満足でしかない

 上記4つのポイントに共通して言えることは、「ユーザの検索クエリを意識して、SEO戦略を立てられているか」という点だ。ユーザは検索する際に、何らかの意図を持って検索をする。そしてその意図は検索クエリに反映される。だから「ユーザの検索クエリ」と「Webサイトの状況」についてWeb解析を行うことで、SEOを成功させるための情報は見つけ出せやすくなるだろう。

 現状では、企業側が特定のキーワードに固執して順位ばかりを追いかけてしまうために、どうしてもユーザの検索クエリの確認はおざなりになり、結果機会損失にも繋がりかねない状態である。これではSEOを導入したとしても本来ユーザの求めているニーズを把握することは難しい。検索結果の順位を評価することは、あくまでも通過点で、自己満足でしかない。本来、SEOを行う目的・ゴールはその先にあるはずだ。

 SEOを成功させるには、Webページとユーザとの接点を最大化する必要があり、そのためにはユーザの意図・目的とするページに誘導することが必要である。より多くの指標を用いてWeb解析を行い、ユーザのニーズを的確に捉え、そのニーズにマッチするようにSEOを行う必要があるのではないだろうか。

 SEOの目的を再度確認し、Web解析によってユーザの検索クエリを分析すれば、おそらく今以上の結果を生み出せるだろう。

(執筆:株式会社アイレップ SEOチーム SEOチームマネージャー 畠山充)




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2007年4月22日 09:47 - [SEMコラム]
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