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その検索がユーザーに何をもたらすのか?
通勤に電車を利用している方は車内で辺りを見回してみよう。業種・サービス・商品を問わず数多くの吊り広告に検索窓が入っているのに気付くはずだ。しかし、残念な事に検索をしてみようと思わせる広告を目にする機会は非常に少なく、単に広告の余白を利用して検索窓を設けているだけに見えるケースが多い状況である。これは交通広告に限った事ではなく、テレビ CM や雑誌など他メディアでも同様の傾向が強まっている。
クロスメディア手法が登場した当初は、目新しさも手伝い検索窓を設けるだけで多くのユーザーの関心を集め、容易に検索を促す事ができた。しかし、この手法の鮮度も落ち、数多くの類似した広告が溢れる昨今では、単に検索窓を設置するだけではユーザーの印象に残る事さえ難しく、クロスメディア手法の本来の目的「複数メディアによる相乗効果」は見込めないであろう。
すでにクロスメディア手法により広告を出稿したが、思うような効果を出せなかった方や出稿を予定している方は改めて考えて欲しい。広告で促すその検索が、ユーザーに何をもたらすのかを。
本来、検索はユーザーの自発的行動であり、検索窓の有無に関わらずユーザーは関心のある情報に到達する為に能動的に検索エンジンを利用する。これに対して「○○で検索」といったクロスメディア手法は、各種広告を利用してユーザーの関心を煽り検索行動を促すものである。多少乱暴な言い方にはなるが、ユーザーは広告により「検索をさせられる」のである。
ここでユーザーの立場になって考えて欲しい。あなたが「すでに認知している、またはそれに類似した」関心の持てない商品・サービスの「すでに知っている情報」だけが載った広告に「○○で検索」とあった時、果たしてあなたは検索をするだろうか? 言うまでもない事だが、ユーザーは関心があるから検索をするのであり、「○○で検索」と書いてあるから検索をするのではない。その広告がユーザーの関心を喚起できないのであれば、検索行動は期待できないだろう。
もう一点、ユーザーの立場になって考えて欲しい事がある。「○○で検索」と広告に促されて検索をした際に、到達した Web サイトに検索窓のあった広告ですでに目にしたのと同程度の情報しかなかったとしたら、あなたはどう思うだろうか?
先にも記したがユーザーは、関心があるから検索をしたのであり、検索をしたからには広告で知り得なかった更なる情報を求めているのである。広告と Web サイトに同程度の情報しかないとなると「検索をさせられた」ユーザーにとっては期待外れとなり、マイナスの印象さえ残しかねない。そもそも、検索窓を設けた広告上で伝達できた情報を見せるために改めて Web サイトへ誘引する意義を考え直す必要があるだろう。
何故ユーザーは検索をするのか、そして検索の先に何を期待するのか、クロスメディア手法による広告を検討中の方は是非じっくりと考えて頂きたい。
この2点にしっかりとした答えを見出せた時、その検索はユーザーと広告主の双方に利益をもたらすはずである。
執筆:株式会社アイレップ インターネットマーケティング事業部 SEM ストラテジスト 粂川 裕介
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2007年11月27日 09:54 - [SEMコラム]






